Shemohth 万葉日記

考えたこと、思いついたこと、色々書いてます。

警戒心と恐怖心の関係

警戒心と恐怖心はよく似ているように思える。しかし実のところこの2つは真逆の感情であり、水と油のように決して混じり合うことはない。

 

一人の人間の中に決して同時に存在しない。

 

例えば差し迫った危険があったとする。医者から余命幾ばくもない重病を抱えていると宣告されたとしよう。そこへ怪しい人物が近づいてきて民間療法をすすめてくる。「これはまだ世間に公表されていない特殊な治療法であり、治験者を募集しています。あなたの病気に効果があると実証されれば、よりたくさんの人のこの治療法が効果があると実証されます。ぜひ協力してください」と言われたらどうだろうか。通常なら警戒して怪しむはずが、「今、わたしの命が危ない」という恐怖心に押されていとも簡単にこの話に乗ってしまう。そして貴重な時間と大金を失ってしまう。

 

この手の詐欺話は後を絶たない。人の心理は何千年も前から変わっていないので、基本的に同じ方法でだまされるのである。集団の経験則は個人にはほとんど役に立たない。